創業者が自分の父親で、それを引き継ぐのが息子というケースは全国の中小企業でも見られ、得てして二代目がうまくいかず会社を潰してしまうケースが見受けられます。だからこそ、将来を想定して息子に英才教育を受けさせることも選択肢に出てくるのです。紳士服でおなじみのAOKIで10年以上代表取締役社長を務める青木彰宏さんもその1人です。
青木彰宏さんの経歴
青木彰宏さんは1970年生まれで現在51歳です。父親はAOKIを一代で成長させた青木拡憲氏。学生時代はAOKIでアルバイトをしていたという青木彰宏さんは、スタッフとして位置から学び、全国を回ったり、商品開発の研修などにも参加するなど、英才教育を受けることに。卒業後AOKIに入社すると、新しい店舗の立ち上げに参加したり、新規事業のメンバーになるなど、大変さを感じ取ります。ちょうどそのタイミングで多角化経営にシフトチェンジし、紳士服を撤退してネットカフェにし成功を収めるなど、独自の展開を見せます。
アナログの大切さ
社長になってからもAIに頼り切らない姿勢を見せる青木彰宏さん。その証拠として、東京オリンピックパラリンピックで選手が着る公式スーツを担当した際、1000人以上の選手たちを採寸して要望をヒアリングしながらオリジナルのスーツを完成させます。多角化経営をしながらも紳士服を売る店の矜持は全く捨てていないことがわかります。